まずは、おことわり
ここでは、ある意味実験であり、ソフトの制作元(Tensor Stack社)が推奨する仕様ではないパソコンを使用して行っています。今回の使用方法によって、皆様が使用しているパソコンで同様に画像生成ができるか当方は保証しておりませんので、ご注意ください。ソフトはベータ版であり、また、最新のAMDのグラフィックボードやノートパソコン向けに作成されたソフトです。ですので、皆様がご使用の際には、自己責任でお願いします。
AMUSEを約1ヶ月間使い続けて
自分に絵心がないので使い始めたAMUSEですが、プロンプト(呪文)を入力しAIが画像を作ってくれるのが衝撃的でした。また、ソフトはベータ版ですが、無料で公開されているので、手軽に使用できます。
プロンプト(呪文)を書けば絵を描いてくれるので、ブログの画像を思い通りに書いてくれます。

上記画像は、CyberRealistic LCMを使用して、プロンプト「masterpiece,best quality,a japanese girl,using PC,image generation AI」で作成。プロンプトをもう少し追加すれば考えていたイメージに近づくかもしれません。
約1ヶ月間AMUSEを使い続けてみたのですが、ノートパソコンでは、画像生成中にファンがぶん回ってしまったり、MODELサイズが大きいものを使用すると途中でフリーズしてしまったりと、ちょっと負荷を掛けさせてしまっている状況です。
私はそこで考えました。もしかしたら、所有している自作したデスクトップのパソコンだったら外付けのグラフィックボードであることから機能的に余裕があるかもしれない。あと、メモリが多ければ、多少非力なGPUでもメモリに余裕があるミニPCでもどうにか生成することができることも思ったりします(勝手な想像ですが・・・)。
ということで、今持っているパソコンでAMUSEで絵を描いて生成してみました。
今回使用するパソコン
今回使用したパソコンは、すべてにおいてTensor Stack社が推奨する仕様未満の3選手ですが、うまくいくか、試してみます。
これが動くとなるとAMDをこよなく愛する皆様でも手軽に画像生成AIが作成できる手がかりになると思います。
今回使ったPCスペック
6、7年前くらいに自作したデスクトップPC | 2、3年前に購入したミニPC | 今回購入したノートパソコン | |
CPU | AMD Ryzen 5 3600X 6コア/12スレッド | AMD Ryzen 5 5625U 6コア/12スレッド | AMD Ryzen 7 8845HS 8コア/16 スレッド |
メモリ | DDR4 16GB | DDR4 32GB | LPDDR5 16GB |
GPU | AMD Radeon RX 5500 XT(ASRock製) | AMD Radeon Graphics(CPU内蔵) | AMD Radeon 780M Graphic(CPU内蔵) |
GPUメモリ | 8GB | 本体から2GB割り当て (標準は512MBの割り当てしかできないのですが、ネットでBIOSを色々探して無理矢理アップデート後、2GB割り当て) | 本体から2GB割り当て(正規のBIOS上で512MBから8MBまで割り当て可能) |
SSD | SATA 500MB | MVNe 500MB | NVNe 512GB |
Windowsのバージョン | Windows10 Pro 22H2 | Windows11 Pro 24H2 | Windows11 Home 24H2 |
今回作成した画像の仕様
今回は、ブログで使えそうな画像を手軽に作成することを目的に元に以下の仕様で作成しました。使用するMODELやサイズ、ステップ数、プロンプトの長さによって生成する時間がかなり変わります。
- モード Advancedモード(EZ MODEだと、詳細設定ができません。)
- MODEL CyberRealistic LCM
- サイズ 縦512×横768
- ステップ数 30(ステップ数が少ないと綺麗に画像生成できないのですが、多すぎても時間がかかるので、肌感覚で少なからず多からずのステップ数にしました。)
- AMUSEのバージョン 2.3.2(なお、2025年2月8日に2.3.15にバージョンアップされています。)
- プロンプト(呪文) 「best quality,masterpiece,a Japanese girl,school uniform,sunny,cherry blossoms」(傑作、最高画質、一人の日本人少女、学生服、快晴、桜の木) なお、ネガティブプロンプトは使用していません。
一枚あたりの時間と性能差(ベンチマーク)
上記の仕様に基づいて、5回作成してみました。
以下の表は、それぞれのパソコンが、1枚の画像を作成にかかった秒数と、performanceという項目で1秒間あたりの処理回数(it/s)が表示されている(と思う)ものをまとめてみました。
6、7年前くらいに自作したデスクトップPC | 2、3年前に購入したミニPC | 今回購入したノートパソコン | |
1回目 | 21.8秒 1.5it/s | 69.4秒 0.5it/s | 13.5秒 2.9it/s |
2回目 | 21.6秒 1.5it/s | 72.6秒 0.4it/s | 11.2秒 3.1it/s |
3回目 | 21.7秒 1.5it/s | 79.8秒 0.4it/s | 11.3秒 3.1it/s |
4回目 | 21.8秒 1.5it/s | 80.4秒 0.4it/s | 11.1秒 3.1it/s |
5回目 | 21.8秒 1.5it/s | 79.6秒 0.4it/s | 11.0秒 3.1it/s |
思った以上にGPU性能の差が出ていました。計測している間、タスクマネージャーも立ち上げてモニタリングしてみましたが、GPUのグラフはほぼ100%の表示となっており、フルに使用していることも確認できました。ちなみにCPUはあまり使用していない状況でした。
今回購入したノートパソコンとの差(使用感)
デスクトップでの使用感
あれ?以外と使える。
グラボのメモリが足りないかもと思ったのですが、生成する画像サイズの小さいモデルであれば、6、7年前の自作パソコンでも画像を生成することができました。
ただ、実際ベンチマークを取ってみると、新しいノートパソコンに比べると生成する時間に差を感じます。
グラフィックボードを最新のもの(Radeon RX7000シリーズ)に載せ替えただけで、性能アップする可能性も残されていると思っています。
ミニPCでの使用感
画像生成はしてくれます。画像生成はしてくれます。
ただ、かなり非力なGPUが足をひっぱり、画像生成に時間を要したり、画像生成中にソフトがフリーズしてしまいます。そして、そのままソフトが落ちます。画像生成AIの性質上、複数枚作成して、気に入った画像を引くまで画像生成し続ける用途では、性能上不向きだと思います。ミニPCの特性上、拡張性がないことから、使用は諦めます。
AMUSEを使ってみて思った、メリット、デメリット
約1ヶ月間使い続けてみて、私が思ったAMUSE導入する際のメリットとデメリットを書いてみます。
メリット
1.普通のソフトをインストールする感覚で画像生成AIを利用できる
「Stable Diffusion」をローカルで導入するとなると、「Python」と「git」のインストールが必要であり、「Stable Diffusion」の立ち上げに多少難があり、敷居が高い感じがします。
ただ、「AMUSE」の場合は、ファイルをダウンロードして実行ファイルを実行すれば、インストールが完了します。「Stable Diffusion」に比べると敷居が下がります。
2.無料であること
ベータ版でありますが、無料で画像生成ができることです。今後どうなるかわかりませんが、手軽に画像生成できるのが利点です。
3.AMDユーザーでも気軽に作成できる
画像生成AIといえばNVIDIAの「GeForce RTX」のグラフィックボードに優位性がありますが、AMUSEはAMDのハードウエア向けに作成されたソフトであるので、AMDユーザーにも容易に画像生成することができます。
デメリット
1.MODELが少ない
AMUSEのModel Managerに登録されているText to ImageのMODELが54個(バージョン2.3.2の場合)しかなく、「Stable Diffusion」のモデル(Checkpoint)に比べると格段に少ないと思われます。特に日本人の画像やアニメ風の画像を生成するとなると、かなり好みが分かれます。気に入った画像が出ない場合やネット上にある「Stable Diffusion」のモデル(Checkpoint)を使用したいのであれば、「Stable Diffusion」をローカルで導入するか、外部サービスの利用をお勧めします。
2.やはり、ベータ版であること
ベータ版であることから、動作が不安定になったり、途中でフリーズしてしまいソフトが落ちることがありました。2025年2月8日に2.3.15にバージョンアップしているなど、頻繁にアップデートしているので、今後に期待したいと思います。
終わりに
1年前では、画像生成AIは素人では手が出せない技術でしたが、動画生成AIも出てきて、生成AIも身近になってきました。私自身も今後自己研鑽して参りたいと思います。
まずは、プロンプトをうまく扱えるようにしようと思っています。

